「…聞こえますか!聞こえますか!」
聞き慣れぬ男性の声にハッと目を開けるとなにやらずいぶん人がいる。
「かっくん!どうしたの!何があったの!!」
「…お母さん…」
俺をのぞき込んでいた母親の顔が見る間にくしゃくしゃになった。
「…お母さん、息子さんの保険証とお薬手帳、母子手帳も持ってきていただけますか」
男性の声を聞き母親は慌てて俺から離れていった。
「私の事見えます?そのまま目を開けててね!ちょっと眩しいよ!」
おじさんのでかい声で話しかけられ、ペンライトの眩しい光をチラチラ両目に当てられる。目の前の人は白いヘルメットと白い大きなマスクで顔が覆われていて目元しか見えないが、なんとか救急隊員だとわかった。そういえば同じ格好が周りにいくつもいる。
どうやら母親は本当に救急車を呼んでしまったらしい。
「眩しかったね!自分の名前言える?!」
「カケスです…ゲホッゲホ…」
「カケスくん!名字はわかりますか!?」
「サンマリノ…」
「ここはカケスくんの部屋!?」
人は沢山いるけど、確かに俺の部屋の見慣れた天井だ。
「はい、そうです…」
救急隊員のおじさんのでかい声に比べ自分の声がずいぶん小さく弱々しい。いつの間にか自分にくくりつけられていた器具が、バイタル正常!の声と共に次々と外されていった。
「カケスくん!今からね!おじさんたちできみを運びます!横の担架に乗せます!」
せーの!という掛け声とともにでかい人達が俺の体を横にスライドさせそっと下ろすとそのまま床が静かに持ち上がった感じがした。
「このまま階段降りるからね!外に出たら向こうの救急車に運びます!」
そんなにでかい声でしゃべんなくても聞こえてるのになあ。
「今何歳ですか?わかる?」
運びながらおじさんがまたでかい声で聞いてくる。
「…えと、…じゅう、…」
眠い。ものすごく眠くなってきた。
「何歳?言える?」
俺いま眠くて頭まわんないの。何歳だとか、そんな簡単な事お母さんに聞いといてよ。あれ?そういえば俺の首がおかしいとかそんな事言ってたような…
「何歳?じゅう何歳?!」
ガラガラと車輪が鳴る担架で運ばれながら俺は、眠くて眠くてしょうがないのにいやにしつこく年齢を聞いてくる救急隊員のおじさんをうっとおしく感じていた。
結構空いてて
ほんで1番後ろの席座ってんだけど
1番後ろの席のもう片方の端っこにも40台ぐらいのおばさんが居って
そんで咳したら咳すんじゃないわよ!って言われたんだけどwww