【米カリフォルニア大学バークレー校研究】米国とヨーロッパで購入した14ブランド、24製品のすべての生理用品のタンポンから重金属を検出アーカイブ最終更新 2024/07/25 15:491.影のたけし軍団 ★???「毒の王」の呼び名で知られるヒ素や、ファン・ゴッホの精神疾患の原因ともいわれる鉛にさらされると、命の危険につながることもある。そんなヒ素や鉛などの重金属がタンポンに含まれているという論文が2024年7月3日付けで学術誌「Environment International」に発表され、米国のソーシャルメディア上には不安が広がっている。しかし実際のところ、われわれはどの程度心配するべきなのだろうか。この新たな研究では、米国とヨーロッパ(ギリシャと英国)で購入した14ブランド、24製品の計30個のタンポンに、16種類の金属がどの程度含まれているかを分析した。その結果、研究者らは、毒性のあるものを含む12種類の金属が、検査対象となったすべての製品に含まれていることを発見した。「たとえば鉛は、検査をしたすべてのタンポンから見つかっています」と、論文の筆頭著者である米カリフォルニア大学バークレー校の環境疫学者ジェニ・シアストン氏は言う。ヒ素は95%のサンプルから検出された。タンポンは米国では90年以上前から市販されているが、重金属についての検査が行われたのは初めてだろうと、論文の著者らは考えている。これまで行われなかった理由についてシアストン氏は、生理にまつわる話題が長い間タブーとされてきた結果だと指摘する。「月経や生理用品について人々が話し合うことがなければ、科学的に重要な問題を検証する機会が失われる可能性があります」と氏は言う。タンポンに含まれる鉛、ヒ素、カドミウムなどの汚染物質が人々の健康に及ぼす影響や、ほかにはどんなルートでそうした金属にさらされうるのかについて解説する。では、タンポンに含まれるヒ素や鉛が、われわれの健康に害を及ぼす可能性はあるのだろうか。米アイオワ州立大学の上級研究マネージャー、サラ・ケイディ氏によると、そうした金属が含まれているとしても、濃度が高くない限り心配はいらないという。「毒性は量に依存するからです」と氏は言う。米オレゴン健康科学大学血液学・腫瘍部門の内科准教授ベサニー・バナウ氏は、体に害を及ぼすレベルの金属がタンポンを通して体内に入る可能性は低いと考えている。「タンポンは吸収されるようにではなく、吸収するようにできているからです」。なお、ケイディ氏とバナウ氏は今回の研究に関与していない。バナウ氏はまた、この発見はさほど驚くべきものではないとも述べている。「タンポンの原料は綿であり、綿は土で育ちます。こうした金属は土の中に存在します」しかし、今回の研究で検出された鉛の濃度の平均値は、米環境保護局(EPA)が定める飲料水向け基準値の約10倍にあたる高さだった。これについてシアストン氏は、「われわれはタンポンを飲むわけではなく、膣内で使用する」のだから、適切な比較にならないと述べる一方、膣は血管が多く表面積も広いため、吸収には都合がいいとも指摘している。最近では、薬の膣内投与に対する関心が高まっているが、どの程度吸収されるかについてはあまり研究が進んでいない。膣からの吸収が、汚染物質を食べた場合とどのように異なるのかについては、まだわかっていないことも多い。「腸は栄養素を消化、吸収するようにできていますが、膣がそうなっていないのは明らかです」とバナウは言う。ただし、食べ物が腸を通ると、そこで吸収されたものはまず肝臓へ行き、解毒されてから全身へ送り出される一方、膣で吸収されたものはこうした経路をたどらずに、毒性のある物質が除去されない可能性はあるとシアストン氏は指摘する。米サイレント・スプリング研究所のロビン・ドッドソン氏は、今回の研究に関わっていないが、日常生活の中にある汚染物質の新たな一例となった今回の発見について懸念している。「鉛に安全な濃度など存在しません」
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そんなヒ素や鉛などの重金属がタンポンに含まれているという論文が2024年7月3日付けで学術誌「Environment International」に発表され、米国のソーシャルメディア上には不安が広がっている。
しかし実際のところ、われわれはどの程度心配するべきなのだろうか。
この新たな研究では、米国とヨーロッパ(ギリシャと英国)で購入した14ブランド、24製品の計30個のタンポンに、16種類の金属がどの程度含まれているかを分析した。
その結果、研究者らは、毒性のあるものを含む12種類の金属が、検査対象となったすべての製品に含まれていることを発見した。
「たとえば鉛は、検査をしたすべてのタンポンから見つかっています」と、論文の筆頭著者である米カリフォルニア大学バークレー校の環境疫学者ジェニ・シアストン氏は言う。ヒ素は95%のサンプルから検出された。
タンポンは米国では90年以上前から市販されているが、重金属についての検査が行われたのは初めてだろうと、論文の著者らは考えている。
これまで行われなかった理由についてシアストン氏は、生理にまつわる話題が長い間タブーとされてきた結果だと指摘する。
「月経や生理用品について人々が話し合うことがなければ、科学的に重要な問題を検証する機会が失われる可能性があります」と氏は言う。
タンポンに含まれる鉛、ヒ素、カドミウムなどの汚染物質が人々の健康に及ぼす影響や、ほかにはどんなルートでそうした金属にさらされうるのかについて解説する。
では、タンポンに含まれるヒ素や鉛が、われわれの健康に害を及ぼす可能性はあるのだろうか。
米アイオワ州立大学の上級研究マネージャー、サラ・ケイディ氏によると、そうした金属が含まれているとしても、濃度が高くない限り心配はいらないという。「毒性は量に依存するからです」と氏は言う。
米オレゴン健康科学大学血液学・腫瘍部門の内科准教授ベサニー・バナウ氏は、体に害を及ぼすレベルの金属がタンポンを通して体内に入る可能性は低いと考えている。
「タンポンは吸収されるようにではなく、吸収するようにできているからです」。なお、ケイディ氏とバナウ氏は今回の研究に関与していない。
バナウ氏はまた、この発見はさほど驚くべきものではないとも述べている。「タンポンの原料は綿であり、綿は土で育ちます。こうした金属は土の中に存在します」
しかし、今回の研究で検出された鉛の濃度の平均値は、米環境保護局(EPA)が定める飲料水向け基準値の約10倍にあたる高さだった。
これについてシアストン氏は、「われわれはタンポンを飲むわけではなく、膣内で使用する」のだから、適切な比較にならないと述べる一方、膣は血管が多く表面積も広いため、吸収には都合がいいとも指摘している。
最近では、薬の膣内投与に対する関心が高まっているが、どの程度吸収されるかについてはあまり研究が進んでいない。
膣からの吸収が、汚染物質を食べた場合とどのように異なるのかについては、まだわかっていないことも多い。
「腸は栄養素を消化、吸収するようにできていますが、膣がそうなっていないのは明らかです」とバナウは言う。
ただし、食べ物が腸を通ると、そこで吸収されたものはまず肝臓へ行き、解毒されてから全身へ送り出される一方、膣で吸収されたものはこうした経路をたどらずに、毒性のある物質が除去されない可能性はあるとシアストン氏は指摘する。
米サイレント・スプリング研究所のロビン・ドッドソン氏は、今回の研究に関わっていないが、日常生活の中にある汚染物質の新たな一例となった今回の発見について懸念している。「鉛に安全な濃度など存在しません」