【横浜商科大学教授・田中辰雄、調査分析】自民党が選挙で勝つには保守層の票を取り返す必要があり、保守色の強い総裁に切り替えなければならない、参議院選挙でもし総理が高市氏だったら得票数は1.4倍アーカイブ最終更新 2025/08/27 07:421.影のたけし軍団 ★???#出所を明示していただければ無断転載自由です2025年8月22日 横浜商科大学 田中辰雄調査は2025年8月10~12日にウエブモニター調査で行われた。昨年衆議院選挙直後(24年10月)、今年の参議院選挙直後(25年7月)、そして今回(25年8月)と調査は3回繰り返しており、同じ人に聞いているため追跡が可能である。対象は18歳~79歳までの1855人で、トラップ設問で不適切回答は除いてある。なお、ウエブ調査では回答者が若年層に偏るので、回答者の年齢別構成が人口×投票率の比率に等しくなるようにウェイトをかけて調整した。投票率も乗じたウエイトなので、若年層が投票に行かないなど投票率の差を反映した結果をみることができる。この図2のメッセージは明らかである。石破首相に辞めなくてよいと言っているのは自民党の支持者ではなく、自民党に投票した者でもなく、これから自民党に投票する人でもない。石破首相に辞めなくてよいと言っているのはおよそ自民党には投票しない人々である。https://assets.st-note.com/production/uploads/images/209250945/picture_pc_6cb6c3e4612fcc213bbd16436d89c5aa.gifまとめると、リベラル陣営が石破首相の辞任を望まないのは、石破氏がリベラル的で自民党内ではまだましな方であり、これが倒れるともっと保守よりの政権ができてしまうと思っているからと考えらえる政権を取るためには保守層右派の票を取り返す必要があり、そのためには石破首相をより保守色の強い総裁に切り替えなければならない。そこで起きているのが現在の石破おろしの動きと理解することができる。その目論見は実現可能であろうか? 保守票の奪還に最も向いている候補と考えられる高市氏を例に挙げて考えてみよう。今回、自民党に入れなかった人に、参議院選挙でもし総理が高市氏だったら自民党に投票していたかどうかを聞いてみた。また、逆に今回自民党に入れた人に、総理が高市氏だったら自民党に入れるのをやめたかどうかも聞いてみた。高市氏は自民党内で最右派に属するため、嫌う人もいるからである。表1がその結果である。https://assets.st-note.com/production/uploads/images/209257260/picture_pc_ea5bfa43061227544f56eee2a0781915.gif?width=1200今年の参議院選挙比例区で自民党に投票しなかった人はサンプル中に1609人いる。このうち総理が高市氏なら自民党に投票していたかと問われて、投票していたと「思う」+「やや思う」と答えた人は243人であった。率にすると15.1%であり、前回調査とほぼ同じ結果である。[v] 一方、比例区で自民党に投票した人は246人いるが、このうち、総理が高市氏だったら自民党に投票しなかったと「思う」+「やや思う」という人が78人いる。率にすると31.8%でかなり高い。高いのは現在の自民党の支持層が保守内左派になったためであろう。しかし、母数の違いが効いて、差し引きすると243-78で165人の増加となり、得票率は上昇する。自民党の得票率は13%(=246/(1609+246))から22%に約10ポイント上昇する計算になる。つまり得票数は2倍弱になる。人々は、思う+やや思うの回答通りに実際に行動するとは限らないが、変動幅は大きく、話半分としても5%ポイント上昇し、得票数は1.4倍程度になる。比例の得票率がこれだけ増えれば勝利と言ってよいだろう。この結果を見る限り、保守票の奪回はできそうである。
2025年8月22日 横浜商科大学 田中辰雄
調査は2025年8月10~12日にウエブモニター調査で行われた。昨年衆議院選挙直後(24年10月)、今年の参議院選挙直後(25年7月)、そして今回(25年8月)と調査は3回繰り返しており、同じ人に聞いているため追跡が可能である。
対象は18歳~79歳までの1855人で、トラップ設問で不適切回答は除いてある。なお、ウエブ調査では回答者が若年層に偏るので、回答者の年齢別構成が人口×投票率の比率に等しくなるようにウェイトをかけて調整した。
投票率も乗じたウエイトなので、若年層が投票に行かないなど投票率の差を反映した結果をみることができる。
この図2のメッセージは明らかである。石破首相に辞めなくてよいと言っているのは自民党の支持者ではなく、自民党に投票した者でもなく、これから自民党に投票する人でもない。石破首相に辞めなくてよいと言っているのはおよそ自民党には投票しない人々である。
https://assets.st-note.com/production/uploads/images/209250945/picture_pc_6cb6c3e4612fcc213bbd16436d89c5aa.gif
まとめると、リベラル陣営が石破首相の辞任を望まないのは、石破氏がリベラル的で自民党内ではまだましな方であり、これが倒れるともっと保守よりの政権ができてしまうと思っているからと考えらえる
政権を取るためには保守層右派の票を取り返す必要があり、そのためには石破首相をより保守色の強い総裁に切り替えなければならない。そこで起きているのが現在の石破おろしの動きと理解することができる。
その目論見は実現可能であろうか? 保守票の奪還に最も向いている候補と考えられる高市氏を例に挙げて考えてみよう。
今回、自民党に入れなかった人に、参議院選挙でもし総理が高市氏だったら自民党に投票していたかどうかを聞いてみた。
また、逆に今回自民党に入れた人に、総理が高市氏だったら自民党に入れるのをやめたかどうかも聞いてみた。高市氏は自民党内で最右派に属するため、嫌う人もいるからである。表1がその結果である。
https://assets.st-note.com/production/uploads/images/209257260/picture_pc_ea5bfa43061227544f56eee2a0781915.gif?width=1200
今年の参議院選挙比例区で自民党に投票しなかった人はサンプル中に1609人いる。このうち総理が高市氏なら自民党に投票していたかと問われて、投票していたと「思う」+「やや思う」と答えた人は243人であった。
率にすると15.1%であり、前回調査とほぼ同じ結果である。[v] 一方、比例区で自民党に投票した人は246人いるが、このうち、総理が高市氏だったら自民党に投票しなかったと「思う」+「やや思う」という人が78人いる。
率にすると31.8%でかなり高い。高いのは現在の自民党の支持層が保守内左派になったためであろう。しかし、母数の違いが効いて、差し引きすると243-78で165人の増加となり、得票率は上昇する。自民党の得票率は13%(=246/(1609+246))から22%に約10ポイント上昇する計算になる。
つまり得票数は2倍弱になる。人々は、思う+やや思うの回答通りに実際に行動するとは限らないが、変動幅は大きく、話半分としても5%ポイント上昇し、得票数は1.4倍程度になる。
比例の得票率がこれだけ増えれば勝利と言ってよいだろう。この結果を見る限り、保守票の奪回はできそうである。