【作家・雨宮処凛】ヘイト合戦の様相の自民党総裁選・・・さまざまな国で「外国人排斥」が、国民にガス抜きをさせ、大事なことから目を逸らさせるツールとなり、支持率をアップさせる「金の鉱脈」になっているアーカイブ最終更新 2025/10/03 21:171.影のたけし軍団 ★???自民党総裁戦が見るに耐えないことになっている。まずは茂木敏充氏。総裁選数日前にはスーパーを視察。「庶民派アピール」なのだろうが、わざわざそれを狙ってスーパーに行くところ、しかも高級車で乗り付けるなどがかえって「特権階級アピール」となっていた。0点。9月20日には埼玉県川口市を訪問。「違法外国人ゼロ」を掲げ、クルド人による交通事故の現場やクルド人が行くというコンビニ視察と聞いて耳を疑った。もちろん、痛ましい交通事故について、その現場を視察することに大きな意味はあると思う。しかし、6月から突如としてこの国に排外主義が台頭し、またクルド人ヘイトが渦巻く中、わざわざこのタイミングでそのような現場に足を運んだことに驚いた。自民党総裁選候補という、総理大臣になるかもしれない人物が、差別とデマにまみれた「クルド人ヘイト」にお墨付きを与えたようなものではないのか。このことの意味を当人はもちろんわかってやっているのだろうが、私は自民党にはもう少し、「矜持」があると思っていた。新興政党が外国人をことさら問題視した際、諌めるくらいには「大人」の政党だと思っていた。が、そうではなかったのだ。総裁選が始まるまで、そんな茂木氏の「最悪の詰め合わせ」のようなパフォーマンスに視線を奪われていた。高市早苗氏といえば告示日までは大人しい印象だったので、「今回はマイルド路線で行くのか」と完全に油断していた。しかし、22日の所見発表演説会で「ヘイトは自分の専売特許」とばかりに特大ホームランをぶちかました。「奈良の女」と強調しつつ、外国人観光客の中に「鹿を足で蹴り上げるとんでもない人がいる」などと発言したのだ。クルド人ヘイトお墨付きに続いて、総理大臣になるかもしれない人物が、元迷惑系ユーチューバーと同じ主張をして権威づけするということが起きたのである。他の候補者も、外国人問題について競うかのように言及。そのような言説が自民党総裁選で語られ、公共の電波に載るとどういうことにつながるかという想像力はないのかと日々、胃が痛くなる思いでいる。非常に情けない思いで見ている。なぜなら、それはあらゆる国で起きていることだからだ。さまざまな国で「外国人排斥」が、国民にガス抜きをさせ、大事なことから目を逸らさせるツールとなり、支持率をアップさせる「金の鉱脈」になっている。生活保護バッシングと同じ構図だ。私は政治家がそれに手をつけた時、「こんなに楽なことをしてサボっている場合か」と心の底から憤慨した。なぜなら、外国人問題を煽ることも生活保護バッシングも、「自分は何もせずに対象を貶めるだけで何かやってる感が出せる」サボりのテクニックに過ぎないからだ。その上、支持率も上がるのだからウハウハだ。具体的な行動や国会質問、法案成立のための根回しなどの苦労を何ひとつせずに、「あいつらが悪い」と犬笛を吹くだけで「すごい!」「よくやった!」「よく言ってくれた!」と評価されるのだ。このことは、これから何度も形を変えて起こるだろうから覚えておいてほしい。率先して何かをバッシングしている政治家は、何もしていない政治家である。使っているのは口先と指先だけだ。
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まずは茂木敏充氏。
総裁選数日前にはスーパーを視察。「庶民派アピール」なのだろうが、わざわざそれを狙ってスーパーに行くところ、しかも高級車で乗り付けるなどがかえって「特権階級アピール」となっていた。0点。
9月20日には埼玉県川口市を訪問。「違法外国人ゼロ」を掲げ、クルド人による交通事故の現場やクルド人が行くというコンビニ視察と聞いて耳を疑った。
もちろん、痛ましい交通事故について、その現場を視察することに大きな意味はあると思う。
しかし、6月から突如としてこの国に排外主義が台頭し、またクルド人ヘイトが渦巻く中、わざわざこのタイミングでそのような現場に足を運んだことに驚いた。
自民党総裁選候補という、総理大臣になるかもしれない人物が、差別とデマにまみれた「クルド人ヘイト」にお墨付きを与えたようなものではないのか。
このことの意味を当人はもちろんわかってやっているのだろうが、私は自民党にはもう少し、「矜持」があると思っていた。新興政党が外国人をことさら問題視した際、諌めるくらいには「大人」の政党だと思っていた。が、そうではなかったのだ。
総裁選が始まるまで、そんな茂木氏の「最悪の詰め合わせ」のようなパフォーマンスに視線を奪われていた。高市早苗氏といえば告示日までは大人しい印象だったので、「今回はマイルド路線で行くのか」と完全に油断していた。
しかし、22日の所見発表演説会で「ヘイトは自分の専売特許」とばかりに特大ホームランをぶちかました。「奈良の女」と強調しつつ、外国人観光客の中に「鹿を足で蹴り上げるとんでもない人がいる」などと発言したのだ。
クルド人ヘイトお墨付きに続いて、総理大臣になるかもしれない人物が、元迷惑系ユーチューバーと同じ主張をして権威づけするということが起きたのである。
他の候補者も、外国人問題について競うかのように言及。
そのような言説が自民党総裁選で語られ、公共の電波に載るとどういうことにつながるかという想像力はないのかと日々、胃が痛くなる思いでいる。
非常に情けない思いで見ている。
なぜなら、それはあらゆる国で起きていることだからだ。
さまざまな国で「外国人排斥」が、国民にガス抜きをさせ、大事なことから目を逸らさせるツールとなり、支持率をアップさせる「金の鉱脈」になっている。
生活保護バッシングと同じ構図だ。私は政治家がそれに手をつけた時、「こんなに楽なことをしてサボっている場合か」と心の底から憤慨した。なぜなら、外国人問題を煽ることも生活保護バッシングも、「自分は何もせずに対象を貶めるだけで何かやってる感が出せる」サボりのテクニックに過ぎないからだ。その上、支持率も上がるのだからウハウハだ。
具体的な行動や国会質問、法案成立のための根回しなどの苦労を何ひとつせずに、「あいつらが悪い」と犬笛を吹くだけで「すごい!」「よくやった!」「よく言ってくれた!」と評価されるのだ。
このことは、これから何度も形を変えて起こるだろうから覚えておいてほしい。率先して何かをバッシングしている政治家は、何もしていない政治家である。使っているのは口先と指先だけだ。